Q.新生児医療、血液内科、循環器と幅広い医療に携わってきた先生ですが、美容医療に取り組むきっかけを教えてください。

病気を治すことは医療として当然のことで、様々な経験も積んできました。その中で、病気を治すということだけに留まらず、より良い人生を送ることも大切なことだと思いました。これからは女性の活躍がもっと求められる時代です。女性がイキイキと活躍するため、自分にできることは何だろう？ と考えた時、“いつまでも美しく”“いつまでも若々しく”ということがキーワードだと思い、美容医療に携わるようになりました。

Q.これまでのご経験が、美容医療に役立ったことなどはありますか？

美容医療は、表面の美しさを改善していくことが中心の医療ですが、肌は時として内面のトラブルなども影響してくる場合もあります。血液やリンパの流れもそうですが、女性の場合はホルモンバランスも大事なポイントですよね。かなりダイナミックに人間の身体構造を学んだ経験から、目に見える肌表面のことだけでなく、身体のしくみなどあらゆる角度から診断できることは自分の強みだと思っています。

Q.クリニックのお名前からのイメージですが、やっぱり老化対策に力を入れているのでしょうか？

一般的によく使われる「エイジング」は、「老化、年をとること」ですよね。私のクリニックでは、もちろん年齢によるアンチエイジングにも力を入れていますが、年齢に関係なくいつまでも美しさをキープしていくことが大きなコンセプトです。だから、「エイジレス」と名付けました。若い時から、常に美しく過ごし、そして美しく年齢を重ねていきましょう！ ということが、私の一番伝えたいことです。女性は、ご自身が若々しく過ごせることで表情や気持ちが変わります。それをパワーにして、どんどん活躍して欲しいと願っています。

Q.でも現実として、自分に自信を持てない女性って多いと思うのです。自分のチャームポイントを探すコツなどありますか？

美しさって、ファッションのコーディネートと同じで全体のバランスが大切です。ひとつひとつのパーツをチェックするのではなく、「全体的にどうか？ 」という意識も忘れないで下さい。
あとは、具体的に「ここをこうしたい」と思う時、客観的な意見というのも重要ですね。ご自分で抱いているイメージと、その人が本当にキレイになれるポイントが違うこともあります。なりたいイメージを持つことはクリニックへ訪れる際に必要なことですが、空想になっちゃうとイケマセン。それは、自分自身を苦しめるだけです（笑）例えて言うなら、パソコンなどで作る合成写真。アレって不自然ですよね？ なりたい理想像は、他から持ってくるのではなく、あくまでも自分の顔をベースにイメージを膨らませてください。

Q.では、ズバリ伺います！ 先生が女性を見て、「エイジングを感じるなぁ」と思うポイントを3点挙げていただけますか？

まず、目の下が一番気になります。ここがたるんでくると老け顔に見えますが、とても疲れているように見えてしまいます。そして、頬のたるみ。続いて、眉間やおでこのシワ。ここのパーツは、普段の表情からくる影響が大きい部分です。口元が下がっている、顔をしかめている…これは決していい表情と言えず、女性としてちょっと損かなぁって思います。逆に、目尻のシワを気にする女性が多いですが、人によっては魅力に繋がることもありますし、ご本人が思っているほど年齢を感じさせないものですよ。

Q.それでは、エイジレスを目指す時に一番のポイントとなることは何でしょうか？

それは、できるだけ怒らないようにすること（笑）
毎日の生き方は、顔に出てきます。怒ることは、自分に対してもストレスとなり、老化を進める原因のひとつです。医学的にも証明されていますが、穏やかな気持ちで朗らかに笑っていることで、脳内に快楽ホルモンが分泌され、体調が良くなったり、それが若さを保つ秘訣だといわれているくらいです。怒るという行為に、何ひとついいことはないと思っています。
例えば、「だめじゃない！」ってケンカ腰で言ったら、相手も自分も嫌な気持ちになって雰囲気も悪くなります。柔らかい言い方にちょっと変えるだけで、スムーズに事が運んでお互いが気持ちいいでしょう？ こういうちょっとした意識も大切だと思いますよ。

Q.先生の美のバイブルって何でしょうか？

私は歴史が好きで、本を読んだり、旅行でも史跡巡りなどが趣味ですが、歴史を知るといろいろな人物の生き方を知ることができます。沢山の女性達も登場しますよね。美しく生きた人、そうじゃない人…と美のヒントが結構詰まっていて、それを紐解いていくと興味深くとても勉強になります。時代や状況が変わっても、人間としての生き方や考え方は変わらないですからね。
また面白いもので、堅いビジネス書にも美のヒントって隠されているんですよ（笑）どういう風にビジネスをしていくかというより、最終的には人と人との関係性がビジネスの土台になりますよね。それが、結果としていい生き方やいい人生となり、人としての美しさに繋がっていくのだと思います。

Q.最後に、これからクリニックで施術を考えている人にアドバイスなどをお願いします。

まず、美容クリニックを整形と考えずに、スキンケアの延長というくらいに考えていただいて、お気軽にドアを叩いて欲しいと思います。スキンケアやムダ毛処理は、女性なら誰でもします。その延長線上に、美容クリニックがあると。特に脱毛に関しては、女性の皆さん全員にオススメしたい！ と思う程です。
実は私、ヒゲを全部レーザーで脱毛処理をしたのですよ（笑）男性にとって、ヒゲ剃りは毎日のことで、カミソリをあてると肌が荒れたり切れたりします。脱毛後は、ヒゲを剃る手間がない事はもちろんですが、肌のダメージも防げてキレイな肌でいられます。目先のことだけでなく、一生つきあっていく自分の身体として長期的な視点から美容クリニックを選んでいただけたらと思っています。