編集部二重まぶたの施術には埋没法と切開法がありますが、施術方法の違いを教えてください。

先　生切開法は、文字通りまぶたを切開して皮膚を縫い合わせて二重まぶたにする方法。一方の埋没法は、切らない施術です。髪の毛より細い医療用の糸で、まぶたのラインを1〜3ミリかつ2〜3箇所縫っていきます。糸はまぶたの皮下に埋め込むので、抜糸の必要もありません。

編集部埋没法は、誰でも受けられる施術なのですか？ また、切開法との大きな違いは何でしょうか？

先　生上まぶたに脂肪が多くついて重たい方の場合は、埋没法ができない場合があります。この時は、切開法で行う方が効果的です。大きな違いは、元に戻せるかどうかですね。埋没法は、糸を解けばすぐ元に戻りますが、切開法の場合は施術前と全く同じ状態に戻すことは難しくなります。
埋没法は“切らない”ことに加え、元に戻せる手軽さとリーズナブルな料金面からみてもプチ整形といわれるところですよね。上まぶたに脂肪が多い方でも、2〜4箇所をとめる埋没法を選択する患者さんもいらっしゃって、現在は圧倒的に埋没法のケースが多いのも実情です。

編集部先生のクリニックでは、埋没法を進化させたナチュラルクリアー法という施術を行っているそうですが、従来の埋没法とどんな違いがありますか？

先　生従来の埋没法との違いは、より自然ではっきりとした二重をつくり出す事ができる点です。
従来の方法では、形成した二重を強調するとどうしても人工的に見られ、“いかにも埋没法を行いました”という感じになりがちなのです。ナチュラルクリアー法を行うには、繊細な匠の技も必要なのですが、片方が二重で片方が一重の患者さんの場合の施術は片方だけということも可能に。でも、違和感はなく自然でハッキリとした二重をつくることができ、両目に統一感をもたせることもできます。

編集部それでは、ナチュラルクリアー法の場合どのくらい時間がかかるのですか？

先　生目安として、だいたい約10分程でしょうか。術後の腫れなども比較的少ないので、まとまった休みが取れなくても週末や連休などを利用して受けられますよ。それに術後1カ月以内であれば、カタチや幅を自由に変えたり、元に治すことも可能です。入院の必要もないですし、仕事や外出などの制限もありません。

編集部二重まぶたにするのと同時に、全体的にスッキリした目元を目指すには他にどんな施術がありますか？

先　生 はれぼったいまぶたやたるみも、どこかぼんやりした印象になりがちです。例えば、上まぶたに脂肪が多い場合は、まぶたをほんの数ミリ部分的切開し、そこから脂肪吸引や除去を併用する方法もあります。他にも、目の下がたるむと重力の関係で脂肪もたまりがち。一般に「涙ぶくろ」と呼ばれる状態になり、陰ができることでお疲れ顔っぽい印象を与えてしまいます。このようなときはたるんだ皮膚を切除したり、余分な脂肪を抜き取ったりする手術を併用することもあります。下まつ毛のラインに沿って切開するので、傷跡はまつ毛の生え際に隠れますよ。すっきりとした若々しい目元は顔全体がぐんっと若返った印象になりますよね。

また、東洋人の目元に多いのですが、上まぶたの皮膚が目頭の部分にかぶさってしまうひだ状の「蒙古ひだ」を取除く目頭・目尻切開法というのもあります。蒙古ひだは、全ての人にあるわけではないですが、よりハッキリした並行型の二重まぶたをつくることができます。いずれにしても、カウンセリングの時に実際鏡を見てひとつひとつ相談しながら、ご希望に沿う形の目元を実現するような施術を目指しています。

編集部最後に、目元の施術を行う時の事前準備や、施術後の注意点などを教えてください。

先　生 事前の準備は、普段の目元の状態をキープして施術当日を迎えて下さい。前日に、深酒や夜更かしは禁物です。しっかりと睡眠をとってきて下さいね。また術後の注意点として、個人差はありますが、術後約1週間は、埋没法でも腫れが出ることがあります。目をこすったりしないよう注意してください。まぶたの中に留めた糸の膨らみを、異物として感知し刺激を受ける方が稀にいらっしゃいますが、この場合はドクターの説明に従って下さい。