編集部ここ数年、注目されている「PRP皮膚再生療法」は血小板を活用した施術ですが、そもそも血小板にはどのようなはたらきがあるのですか？

先　生血液に含まれる血小板は細胞を活性化し、コラーゲンやヒアルロン酸の生成を促すなど、アンチエイジングに大きく関わる「成長因子」を放出することがわかっています。もともとは、歯科の分野でインプラント治療や歯周組織の再生に用いられていた治療を、美容医療に応用したものです。

編集部自分の血液を使うことでのメリットを教えてください。

先　生一番のメリットは、患者さんご自身の血液を使いますから、異物ではないということです。感染症やアレルギーの心配もありません。血液を使うといっても、採血後に特殊なフィルターと遠心分離機を使って取り出した血小板を濃縮させたPRP（多血小板血漿Platelet - Rich Plasma）を注入していきます。ご自分の肌由来の成分を利用して、真皮を再生させていくことで、違和感ない自然な仕上がりが長持ちすることも大きな魅力です。

編集部先生のクリニックで行っている「プレミアムPRP皮膚再生療法」は、さらに一歩進んだ方法を取り入れていると伺いました。どのような特長がありますか？

先　生まず、血小板だけではなく、肌を活性化させる「成長因子」そのものを入れていることが大きな特長です。成長因子の分泌量には個人差があるうえに、年齢と共に少なくなってしまう場合もあります。初代のPRPでは、どうしても若い方の方が高い効果を得られたり、成長因子の分泌量が十分に足りるものではない場合もありました。

当院では「プレミアムPRP皮膚再生療法」と呼んでいますが、課題であった個人差もなくなり、成長因子が少ない患者さんでも同じような結果を出せるようになりました。また、遠心分離法で抽出される血小板の濃度を従来の約3〜5倍に上げ、グロースファクター（成長因子）を適切量配合することで、コラーゲンやヒアルロン酸の生成をさらに高めることができます。

編集部伺っているだけで、「とっても濃い〜！ 」っていう印象です。進化している分、やっぱり期待も大きくなりますが…その点はいかがでしょうか？

先　生はい、それはもう期待しちゃってください（笑）注入したポイントだけでなく、注入した周囲の肌細胞も活性化させて、コラーゲン組織をしっかり強化していきます。目元の小ジワやニキビ跡の凸凹にはもちろんのこと、従来のPRPでは難しかった、目の下のたるみやくぼみ、手強いほうれい線や首のシワに対しても優れた効果を発揮します。
そして、何といっても効果の持続性も見逃せません。従来のPRP療法や他の注入法よりも効果が長続きし、1回の注入で約3年間以上持ちます。

編集部施術中の痛みや、ダウンタイムはいかがでしょうか？

先　生施術そのものは、採血に5分＋血液の遠心分離に15分〜20分程＋目の下の窪みの場合、片側に4〜5ケ所注入で3〜5分程と全部で30分くらいの施術です。注入している間は鈍い痛みを感じることもありますが、あっという間ですから「我慢できる範囲」とおっしゃって下さる患者さんが多いですね。極細の針を使いますが、あくまでも注射です。多少、赤みや腫れが出る場合もありますが、3日程で落ち着いてきます。

編集部施術後どのくらいで実感できますか？ 即効性はあるものでしょうか？

先　生肌の細胞をジワジワと上向きにさせていくため、施術した直後から…という即効性では、ヒアルロン酸注射やコラーゲン注射のようにはいきません。10日〜2週間程経過したところで「少しシワが目立たなくなったかも！？ 」と気付く感じでしょうか。その後も、肌の奥からふっくら感が増して、ピークは3〜6ケ月後。以降、横ばい状態で3年ほどキープしていきます。注入する回数はできるだけ少なく、長期的なアンチエイジング計画を考えていらっしゃる方にはぴったりの施術だと思いますよ。
ご自分が持っている組織を使って、ご自身の自然治癒力と細胞の再構築力をバックアップしていく治療法で、いつまでも若々しい表情をキープできるお手伝いをします。