まずは知ろう!
白斑って何?
白斑は、皮膚の基底層に存在するメラノサイトという色素細胞が減少・消失し、皮膚の一部の色が白く抜ける病気です。白斑の中で最も多い「尋常性白斑」は、100人に1人の割合で発症すると言われています。境界がはっきりした白斑が1〜2個生じる場合もあれば、体の広範囲にわたって生じる場合もあります。生命に危険が及ぶこともなければ、他人にうつることもありません。しかし見た目の問題から精神的にストレスを抱える人が多く、QOL(人生の質)を向上させるためにも、治療の進歩が強く望まれています。
なぜできるの?
白斑の原因
皮膚の色の決め手となるメラニン色 素は、メラノサイトという細胞の働きに よって生成されます。白斑は、このメラ ノサイトが傷害を受けて、メラニンを作 る機能が低下する、もしくはメラノサイ トそのものがなくなってしまうことで発 症すると考えられています。 原因となるのは、「@遺伝」「A老化」 「B外傷」「C化粧品や薬品の副作 用」「Dストレスなどのダメージ」などと 言われています。しかし、いまだ確実な 原因はわかっていないのが実状です。
どうしたら改善する?
白斑の対処法・治療法
発症の原因がまだ解明されていない白斑ですが、目立たなくする方法や治療の方法は、日々進化しています。自分に合う方法で対処していきましょう。まずは白斑に精通した医師に相談してみることが大切です。
■ カモフラージュメイク療法
根本的な治療ではありませんが、白斑の部分に着色クリームを塗り、一時的にカモフラージュすることで、精神的な負担が軽減します。塗ってから2〜6時間で着色し、約4〜5日間、白斑が目立たなくなります。メーカーによっては、20色近いバリエーションをそろえているので、組み合わせて自分の皮膚の色に合わせることができます。
■ 外用療法
白斑部位にステロイド外用薬やビタミンD3含有外用薬、タクロリムス軟膏などを用いて治療を行います。効果が出てくるまでは数カ月かかります。
■ 内服療法
ステロイドや免疫抑制剤を内服して治療を行います。すぐには効果がないため、数カ月かけて効果を判定します。
■ 紫外線を照射するレーザー治療
紫外線を照射することで、弱まったメラノサイトを活性化させ、メラニン色素を生み出そうとする方法です。週に1回程度、約半年間続けて、効果があるかどうかを見ます。ただし、過剰な照射は皮膚がんの発症リスクを上げるので、慎重に行う必要があります。
■ 細胞治療(皮膚移植手術
自分の体から色素が正常な皮膚を採取し、白斑に移植してメラノサイトの再生を促
※治療の有効性は、白斑の程度によって異なり、個人差もあります。